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Category :  眼鏡×片桐←御堂
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メガカタ←御堂の長編になります

・眼鏡は片桐の家に同棲していません
・眼鏡MGNに抜擢入社→御堂の元で仕事
・背景にR設定なし

*御堂部長が片桐さんに好意を持つ話です。


                     淋の欠片 ~りんのかけら~

うろこ雲が季節の気配を運んでいる。
夏の蒸し暑さが和らぎ、ビルを吹き抜ける風は
涼しさを感じさせてくれる。

片桐はMGN社内で、会議に参加していた。
会議の内容は、MGN看板商品の一つである栄養補助食品の
売れ行きが落ち込んでいる。
1課にまかせていたものの、結果は現状通り思わしくなかった。
そこで1課から8課に任せ、売上げを伸ばしてくれと言うものだった。

――前も同じ様な、いきさつで仕事をしたような気が…

と、片桐は内心呟いた。

だが前回と違う所は、社内同士からの引継ぎではなく
親会社から直接仕事を受け、8課がMGNに認められた何よりの証拠だった。

会議は滞りなく進み、終わった頃には仕事の定時がとっくに過ぎている。

片桐は会議室から長い道のりを歩き、ロビーを通りかかった時、
エントランスに目を向けたら外の状況が全く変わっていた。

片桐がMGNに入った頃、雨を連想させない天気だったが、
季節の変わり目のせいか、にわか雨が降り外の景色を白くぼやかしている。

片桐は鞄の中に、折り畳み傘を常備している。
傘を鞄から出そうとしたが思い止まった。

―― 定時過ぎているし急いでキクチに戻る用事もないし、こんな雨だし…
   すぐ止む雨だから待ってようか

他の人々は、目の前の街路で激しい雨の中をずぶ濡れになりながらも
果敢に駆け出している。
そんな状況でMGNエントランスに、雨宿りしているのは片桐だけだった。

一向に、雨脚が弱まらなく片桐がため息をついた時
聞き覚えのある声が聞こえて来た。

「よりによって、雨に引っかかるとは」

片桐の横で、独り言のように悪態を付いていた声の主は御堂だった。

ゆったりとした雨宿りの雰囲気が御堂の出現で
一気にピンとした緊張感が走る。

――知り合いだし上司の方だから話かけなきゃ、駄目ですよね…
  
何て話掛けようか…
片桐は御堂が苦手で本音は極力関わり合いたくなかったが
建前上、それは通る訳がなく。
片桐は云々と考えたが、とりあえず今の状況を話す事に決めた。

「雨、止みそうにないですね」

片桐が声をかけ、御堂は初めて片桐の存在に気が付いたようだ。

「あぁ、そうだな」

御堂は片桐に顔を見もぜず返事をし、腕時計をしきりに見ている。

「これから急ぎの用事があるのですか?」
「まぁ…な」
「そうですか。では、折りたたみ傘ですがよかったら使いますか?」

片桐は、鞄から折りたたみ傘を出し御堂に見せた。

「借りてもいいのか?だが、君が傘使えなくなるじゃないか」
「はい、予備があるので気になさらないで下さい」

普段表情を崩さない御堂が、焦りの色が伺えたせいもあり
急ぎの用事は、とても大切な約束だったんだろう。
片桐は、予備の傘などなかったが傘を貸さずにはいられなかった。

「恩に着る」

御堂は片言、礼をし片桐から折りたたみ傘を受け取り激しい雨の中走り出した。
雨の中に消えていく御堂の背中が、消えるまで見送る片桐だった。


傘の貸しが、後に片桐と御堂の関係を覆すときっかけになろうとも
誰も知る由がなかった。







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