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Category :  眼鏡×片桐←御堂
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・眼鏡が片桐さんに甘々です(原作キャラ壊し申し訳ないです)





何も抵抗しない片桐をいい事に、佐伯は腰に回していた手を背広の裾に潜り込む。

シャツの袖がたくし上げられ、脇腹を直に触れられて片桐は自分の身の危険さに我に返った。

「っ、んぅ…んんっ!!!」

止めて下さいと、言いたかったが佐伯に口を塞がれているがために言葉は飲み込まれ佐伯に伝わらない。

佐伯から離れたくて、自由になった両手で肩を押したがビクともしなかった。
抵抗が気に入らなかったのか、佐伯は片桐の顎に絡めていた手を、後ろの髪を掴みがっちりと
固定され少しも動く事は許されなかった。

脇腹に忍ばせていた手は、明確な意思を持って片桐の肌を味わうかの様にゆっくりと下に進んでいく。

――佐伯君が怖い……なんで…なんでこんな所で…、いや…だ……嫌だっ!!!

佐伯に連れられた部屋、資料室で過去に辱めを受けた片桐。
片桐の中で過去にフラッシュバックし、それが災いして普段の彼から想像も出来ない程
やみくもにもがいている。
それでも佐伯は、構わずに事を進めていく。

――こんな事…止めて欲しいのに……なんで……なんで聞き入れてくれないの……佐伯…君……

視界が揺れ滲むようになり抗っていた両手を力なく下がり、覚悟を決めたかのように片桐は目を瞑った。
その瞬間、後頭部の髪を掴んでいた手を離し、ただ強く触れていた唇を離す。

唇が解放されて、片桐は息苦しさに解放され酸素を取り込もうと大きく息を吸うが、佐伯の肩によって吸い込めなかった。
腹に這っていた手を離し佐伯は両手で片桐の肩を強く、強く抱きしめた。

二人の間に静寂が訪れた。

――……。話すら取り合ってはくれないんだね……僕って君の中ではちっぽけな存在なの…かな……

考えていく内に、自分が惨めになっていく。
目尻に溜まっていた物が、一筋の雫となって頬を伝い落ち佐伯の背広に小さな跡になる。

「……。あんたを泣かせるつもりは、なかったんだ」

沈黙を破ったのは、佐伯だった。
佐伯は、片桐の髪に顔をうずくめながら耳朶に口を寄せながら話す。

「下らない事を、いちいち考えるな…鬱陶しい……」
「下らないって……何も考えてないって言ってるじゃないですか」
「あんたの考えてる事ぐらい、お見通しだ」

話す度に佐伯の吐息で、耳元が暖かく感じたが不意に消えた。
佐伯はうずめていた顔を離し、資料室に来て初めて片桐と目を合わせる。
瞳の中に、物憂いげな色が見え片桐は息を飲んだ。

「俺は、片桐さんにとって後ろめたい存在なのですか?」
「いっ、いえっ!そんな事は全くありません」

真っ直ぐな眼差しで見つめる佐伯に、それだけはないと片桐は真摯な視線を返した。
佐伯の真剣な目線に答えるかのように、自分の胸の内を明かす片桐。

「佐伯君が後ろめたいハズがなくて、僕自身が……僕の存在が後ろめたいんです」
「何故?」

佐伯は眉を歪め、片桐を催促する。

「時々…いえ、よく思うんです……仕事は秀でた存在ではないし…」
「わかってます」
「それに…人生の半分も年の過ぎたおじさんで…」
「わかってます」
「何の取り柄もないどうしようもない自分に、佐伯君の傍にいる価値はあるのかな……って…」

話していく度に段々と声が、か細くなり合わせていた視線を外し片桐は俯いた。
片桐の頭上で、溜息が聞こえ佐伯は淡々と話していく。

「存在価値って、自分自身が決めるんじゃなく相手が決める物ですよ」
「でも…」
「自分が冴えない奴で、ましてや年が取ってて何も取り柄がない…そんな人に何故俺が離れようとしないか…分かりますか?」
「……。いえ……、分からないから……」
「ふぅ……言わなくっちゃあんたは、分からないのか…」

重い溜息がまたこぼれ、俯きながらそっぽを向いてる片桐を見るや壊れ物を扱うように、片桐を抱き寄せた。

「あんた……だからだ……」
「えっ……」

佐伯の口から、思いもしない言葉が聞こえ片桐は耳を疑う。

「最近、出張が重なってあんたの顔を見る機会がなくて…。電話も掛けれない状況で声も聞けなくて……
こっちに帰って来た時、無意識にあんたに電話してた」
「それでさっき、僕に電話を……」
「あんたの声を聞いたら、顔が見たくなった……だから、キクチに来たんだ……」
「………っ」

佐伯の出張でここ1ヶ月ほど、顔を合わせる事も出来なかった。
声を聞きたくて、何度も携帯電話で佐伯に電話しようとしたが、片桐は仕事の邪魔になると申し訳なく思い、
携帯画面と睨み合っていた日々を過ごしていた。

こんな想いは自分自身だけだとばかり、思っていた片桐。
頬を濡らしていた涙は、冷たかったが佐伯の言葉を聞くたびに不思議と暖かく感じれた。

佐伯は優しく抱きしめている手をほどき、片桐の頬に伝っている雫を拭い
目から溢れ出そうとしている涙を目尻に唇を寄せて、やんわりと吸い取る。

「ごめん…なさい……」

涙のせいで言葉を濁らせている片桐を見て、佐伯は淡く顔をほころばせ再度抱きしめた。
遠い昔に感じた佐伯の温もりを片桐は噛み締めるように、寂しげに下ろしていた手を佐伯の背中に回す。

――少しの間でもいい……このまま……このまま時が止まればいいのに……

今現在、二人がいる場所が会社である事を忘れるぐらいに佐伯と片桐は二人の世界を作っている。


ガチャ………


二人の間を裂くように、ドアの開く音が無残に片桐の耳に残る。

「……!?」

佐伯の温もりに浸っていたが、扉が開く第三者が来た音に片桐は声が出なくただ、固まる事しか出来なかった。
横目で見れば誰が入って来たか分かるが、片桐は正体を知るのが怖くて第三者にばれないように顔を背けている。

佐伯は片桐を抱き締めている両手を離さずに、訪問者に顔を向ける。

「あれ、キクチの資料室に用事とは珍しいですね……御堂さん」

片桐は耳を疑った。

――えっ…!?今、佐伯君…御堂さんって……あの御堂さん!?

「何こんな所でしてるんだ」

忌々しげに言葉を吐く、声のトーンがあのMGNの御堂部長そのものだった。
驚きの余り、溢れていた涙も止まり、こめかみに冷や汗が一筋流れる。

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